" 翌朝。 エントランスロビーで集合にしたので、俺は太陽が2つ重なる数分前に部屋を出た。 夜"

" 翌朝。

エントランスロビーで集合にしたので、俺は太陽が2つ重なる数分前に部屋を出た。
夜中私設ギルドの依頼で遊び回ったので、機嫌は上々。

ロビーには既にハルが居て、俺はちょっと首を PDL1抑制劑 免疫治療 げた。

「待たせたか?」
「いや、俺が早く来てた。新聞読みたくて」
「……親父か?」
「……出来れば知的にしといてくれ」

というわけで、珍しくエートが一番最後だった。
こういう場合、大体は俺かハルが最後なんだが。

「済みません、お待たせしましたか?」
「いや、丁度だろ」

そう、最後とは言っても、俺もハルもエートも基本的に遅刻はしない。
要は誰が早めに来てるか、それだけだった。

フィフィス学園では、学生が学園の外に出るには、昨夜の俺のように反則技を使わない限りは申請が必要だ。

ただし申請方法は簡単。
校門の「申請箱」に、寮のカードキーを入れるだけ。
同じく帰ってきた時には「申請箱」に部屋番号を告げ、カードキーを返してもらえばそれで終わり。

ますますホテルじみてるが、辛うじてコンシェルジュやらドアマンやらはいないのでまあいいことにする。
……ついでに語ると、ベッドメイキングや掃除をしてくれる「客室係」は居る。
誰も姿を見たことはないが、確かに居る。
軽くホラー。

俺たちが揃って校門へ向かうと、校門には見知った2人組……プラス4人組の先客が居た。

まず黄色い髪の2人組、ツァイとククル。

「あんた達も出掛けるの?」
「凄い偶然……!」

驚くツァイに、感心したように笑うククル。
そのククルに、4人組の1人が苦笑した。敏感肌

「ククル。あなた、さっき寮で私たちに会った時も同じ事を言ったわよ」
「そうだよ!バリエーションは大事よ?」

こちらは4人組、先に口を開いた焦げ茶色の長い髪を後ろで一つに編んだ才女がスミナで、萌黄色の髪をショートカットにしたスポーツ少女がレミ。
そして青紫の髪で丸眼鏡が優しげな長身はナタクで、隣はもちろん臙脂色の頭をしたアルス。

「こんにちは、ハル様、カレナにエート」
「ああ、こんにちは。……皆して何してるんだ?」

あの挨拶の後からすっかりハルの呼び方を「ハル様」に定着させたアルスに、最初は苦笑していたハルも今はもう慣れたのか何も言わない。
その代わりに、俺とエートが疑問に思ってたことを代表して問い掛けた。"