隆行は、そろりと物音を立てないように、中腰で立ち上

隆行は、そろりと物音を立てないように、中腰で立ち上がる。隣の木に移ろうと、太い枝の上をゆっくりと這うように進み出した。ボキッドサッ突然、太い枝の折れる音と共に 、隆行は 隆行は宙に放り出された。幸い、枯れ葉がクッション代わりとなり大怪我には繋がらなかったが、山賊達は探していた男が突然空から降って来たので、唖然とした。隆行は五体が満足な事を確認すると、唖然としている山賊達の中に踊り込み、大暴れに暴れ出した。虚を衝かれた山賊達が、ようやく事態を把握し始めた頃には、既に5人が地に倒れていた。隆行は、頭目を護るように立っていた5人を倒したところで、頭目らしき男を木に向かって殴り飛ばした。「ぐぁ。」頭目が木にぶつかり、痛みに声をあげた頃、隆行は、一斉に襲い掛かった5人の攻撃をかわしてさらに二人を投げ飛ばしていた。数瞬の間に僅か3人にまで減らされた山賊達は、「…お…応援を…呼んできます!」と、逃げて行った。それを確認した隆行は、倒れている山賊が持つ縄を拾い、刀を構え向かってこようする頭目の腕を掴み木に向かって投げ飛ばした。そして、再び苦痛に顔を歪めた頭目を、木に縛り付けた。