頭の中に女性の声が呼応し、驚きに声を上げる。

『...ター...マスター...マスター!』 「うわっ!」 頭の中に女性の声が呼応し、驚きに声を上げる。 『マスター。もう丸一日は寝てますよ』 もうそんなに経ってたのか。 (じゃあ飯でも食うか) 食東京買樓の神器(鑑定してみた結果、食べ物と水が出てくる袋は食水の神器と言う名前だった)からパンと炭酸飲料を取り出す。そして食べ始め── 『マスター。健康に悪いです』 エルシャータに言われてしまった。お前は俺の親か! (・・・いいじゃん?) 『ダメです。マスターの健康を考えて言っている事です』 うーんダメかぁ・・・じゃあ! (俺がエルシャータに会った記念って事で飲ませてくれ!) エルシャータから聞こえるはずもないのだが、うー んと思案する声が聞こえる。 『じゃあ・・・いいです』 恥ずかしがるように言うエルシャータ。なんだ。意外とかわいいじゃないか。 きっとこれを聞いていたら『意外とじゃありません』とか言いそうだけど、思考を読まれないように通信を切っているから思考が読まれる事はない。 『ですが・・・マスターが進化して、私を具現化できるようになったら私にも食べさせて下さいね?』 進化したら具現化までできるのか。 (分かったよ) 真澄は中断していた食事をし始めた。 10分後・・・ 地球に居た頃と同じ程の量を食べ終える。 『マスター。では本を読みましょう』 なんだ。やけに読みたがるな。だが・・・読むのは俺なんだがな。 あ、エルシャータがスキルについては教えてくれたから、後はこの世界の説明、常識だけなのか。ラッキー じゃあ説明をっと。また本が大きくなる。すると 『マスター私が覚えましたので、次は世界の常識のページを開いて下さい』 ・・・は?いやいや待て待て! (そ、そんな事あるわけ・・・) 『そんな事あります』 ・・・俺の今までの苦労は何だったんだー! もうエルシャータの事なんて知らない。そう思ったけど、高一の俺がこんなにも精神退化したいたら恥ずかしいので思い直す。 (あ、ありがとうエルシャータ) 『どういたしまして。マスター』 (じゃあ次は世界の常識だよな?)